入門・技術
エギング入門 — シャクってフォール、待つのはその間
エビを模したエギでアオリイカを釣る。餌が要らず荷物も軽い。釣果はシャクリよりフォールの質で決まる。
最終確認 2026-08-13
エギングは、エビを模した「エギ」を沈め、鋭くシャクり上げ、沈む間(フォール)にアオリイカに抱かせる釣りである。生き餌が要らず、手が汚れず、装備が軽い。仕事帰りに1時間だけ、という通い方ができるのがこの釣りの強みだ。一方で、同じ堤防に立っていても釣る人と釣らない人がはっきり分かれる。差が出るのはシャクリの派手さではなく、フォールをどれだけ丁寧に見ているかにある。
道具は軽く、細く
8.6ftのエギングロッドに2500番のリール、PE0.6号にフロロのリーダー。エギは3.5号を基準に、深い場所や潮の速い場所では沈むのが速いタイプを使う。PEは伸びない糸なので、エギの動きが手元にそのまま返ってくる代わりに、結束が甘いと簡単に切れる。リーダーとの結び目は、釣行のたびに結び直すつもりでいるとよい。
基本の一連の動作
- キャストして、糸を張らずにエギを底まで沈める。着底は糸の動きが止まることで分かる。
- 糸ふけを巻き取り、竿を鋭く2〜3回シャクってエギを跳ね上げる。
- シャクリを止め、糸を張りすぎず緩めすぎない状態でフォールさせる。ここで5〜10秒。抱くのはほぼこの間。
- また糸ふけを取ってシャクる。これを足元まで繰り返す。
アタリは「重くなる」「糸が横に走る」「フォール中に糸の落ち方が止まる」のいずれか。竿先を弾くような明確な当たりは少ない。違和感を覚えたら大きく合わせる。掛けた後は一定の速度で巻き続ける。ポンピングして緩めると身が切れて外れる。足元まで来たら必ずタモですくう。抜き上げは身切れの最大の原因になる。
場所は藻と潮で選ぶ
アオリイカは海藻の生えた場所に着き、卵もそこに産む。だから狙う場所は、砂と岩が混ざって藻の生えた浅場、堤防の際、そして潮が通る先端付近になる。潮が完全に止まっている時間帯は反応が落ちるので、干潮・満潮の前後で水が動く時間に合わせて入るとよい。常夜灯のある堤防は、光に集まった小魚を追ってイカが寄るため、夜の一級ポイントになりやすい。
春と秋で別の釣りになる
春は産卵のために接岸する大型(親イカ)が相手で、数は少なく、藻場をじっくり探る釣りになる。秋は生まれた新子が数釣りできる時期で、小さめのエギに変え、テンポよく広く探る。同じ場所でも、季節が違えば別の釣りだと考えたほうがよい。
墨と夜のマナー
上げたイカは必ず海側に向けて持ち、墨を吐かせてから取り込む。堤防に付いた墨は乾くと落ちないので、汚したらバケツで流す。これを守らない人が増えると、その港はエギング禁止になる。夜にやることが多い釣りだが、ヘッドライトで海面を照らし続けるとイカが散り、隣の人の釣りも壊す。手元だけを照らし、人に向けない。そして磯場での夜のエギングは事故が多い。ライフジャケットとスパイクは、竿より先に揃えるものである。
本記事は一般的な情報の整理であり、法的助言ではない。規則は自治体・漁協ごとに異なり、改定される。出漁先の最新の規則を必ず確認すること。
餌・仕掛け・装備
- エギングロッド 8.6ft Mエギをシャクるための張りのある竿。長さ8.6ftは堤防・磯・砂浜のどこでも使える標準寸法。 8,000〜30,000円
- スピニングリール 2500番堤防釣りで最も使い回しの利く番手。サビキ・ウキ・エギングまで1台で足りる。 4,000〜15,000円
- PEライン 0.6号エギングの標準。伸びが無いので、エギを跳ね上げる力とイカの重みが手元に正確に伝わる。 1,500〜4,500円
- フロロカーボン リーダーPEの先に結ぶ透明な糸。擦れに強く目立ちにくいので、根や魚の歯からPEを守る。 800〜3,000円
- エギ 3.5号エギングの基準サイズ。秋の新子には2.5〜3号、春の親イカには3.5〜4号を使い分ける。 700〜2,000円
- タモ網(玉網・5m前後)堤防は水面まで高く、大型は抜き上げると切れる。1本あるかどうかで釣果が変わる。 4,000〜20,000円
- ヘッドライト(防水)夜釣りの必需品。両手が空くこと自体が安全装備。人や水面を直接照らさないのがマナー。 1,500〜8,000円
- クーラーボックス 15〜20L魚を冷やして持ち帰る。氷は多めに。夏場は保冷力の低い箱だと持ち帰りに向かない。 4,000〜25,000円
- ライフジャケット(桜マーク・大人用)最優先で買うべき装備。堤防でも磯でも船でも着る。船釣りでは国土交通省型式承認品(桜マーク)が求められる。 5,000〜20,000円
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